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【注意:この記事は『北海道新聞社』の承諾のもとに掲載しています。複製、転載は出来ません。】


 「住所不定 無職 中林あきお」。
 これが福岡県出身の中林朗夫さん(29)の名刺だ。
 東京で働いていたが、今年の三月、一人、全国一周徒歩の旅に出た。
 夜はテントで寝ている。
 関東、東北の東海岸を北上。道内は函館から道東、道北をぐるっと歩き、札幌を経て今は再び道南入りしている。
 昔の自分を「頭でっかちで、こしゃくな男だった」と評する。
 でも旅の経験が自分を変えた。
 極度の疲労から、足が動かなくなったこともある。
 初対面の人に泊めてもらったことも。
 人の親切や愛情が、偽りなく身にしみるようになった。
 最近は何かと泣けてきて仕方ない。
 うれしいときは、文字通り満面の笑顔で笑える。
 頭より感情が常に前に出るのだ。
 ひたすら歩くシンプルな毎日を送るうちに
 「子供に戻ってしまったようです」。
 でも中林さんはそれを自分の「成長」と考える。
 「当たり前と思っていたことの大切さが今はよく分かる。大人らしく振る舞うだけが大人ではないですよね」
 体当たりの人生修行。
 中林さんは旅日記をホームページで公開中だ。
 興味のある方は「住所不定無職」のキーワードで検索を。  (山下幸紀)



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